まりぱらおーぐ

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青色LED訴訟


日経Tech-On!に、『中村修二氏の貢献度は「5%」,「404特許」の価値は「約1000万円」──「青色LED訴訟」和解決着で東京高裁は計算式を示す』という記事があります。先日、青色LED特許に関する訴訟が和解が成立して結審しましたが、どうも私は納得がいかない一人であります。増してや、この記事では、しょーもない一言まで付け加えられています。
ちなみに,本誌「日経ものづくり」2004年6月号の解説「青色LED訴訟の『真実』」では,一審判決が示した実施料率と貢献度,相当対価の高さに疑問があることを,メディアとして唯一検証した上で指摘していた。
開発者である中村氏についても、被告である日亜化学工業にしても、言っている主張にかなりの乖離があり、よくこれで和解したなぁ...と思っています。日本らしい決着というか..。 まぁ、青色発光ダイオードの有用性については理解できるんですが、技術的な側面についてはよくわからないので具体的な数値について論ずることは出来ませんが、ただ一つ気になるのが、雇用契約上はどうなっていたのかという点です。おそらく、時代的なことも考えると雇用契約の上ではそのような記述はなく、解釈の上では、こうなるというだけであったのではないかと推測しています。 企業にとって雇用する人にかけるコストは莫大です。新人で採用して実際に開発や研究を通じて会社に貢献できる人ようになるまでかなりの年数とコストがかかります。そういう意味では、対価として貰う金額については、高い場合は、疑問符が付きます。その一方で、正当な給与であったかどうか誰も評価しないメディアや行政は、企業よりの発言が多いいわざるをえず、その真意が見えてきません。 技術者のハシクレとしては、「夢」を抱ける開発というのは大事であると思っています。中村氏の述べる「このままでは、技術者が海外に流出してしまう」という危機感は一理あるでしょう。英語ができるなら海外で仕事したほうが頑張って成果をあげれる人にとっては良い環境であり、一部の技術力の高い研究者はどんどん海外へ流出するのは当然のことと言えましょう。国内には、私のようなしょーもない人間だけが残っていくのです。 中村氏が無念とも思えるコメントを各誌が報じていますが、日経では、訴訟の観点からしか書いていない模様。 でも、この一言は大きいかも。
「是非,新しい材料を使った発光デバイスを開発したい」と語り,「仕事は米国で,余暇は日本で日本料理や温泉を楽しむのがべスト」と心境を述べた。
毎日新聞では、このように書かれています。
これだけの発明をして6億円。やっぱり日本は文系社会。個人を重んじず、大企業に『滅私奉公せい』というシステムだ。実力のある理系の人は米国へ来るべきだ
でも、日亜化学工業の小川社長は、
研究開発者は興味を持って取り組んでおり、技術的成果に楽しみを感じている。単純に金銭に置き換える人はそう多くない
いいえ。そんなことはありません。ある程度良い結果が欲しいのであれば、ある程度の報酬は払うべきです。時事通信に載っている首相のコメントが的を射ているでしょう。
「青色発光ダイオードの発明対価をめぐる訴訟の和解が成立したが、民間の発明に対する高額の対価についてどう思うか」に「発明する方が意欲が出るような対価なり報酬が必要だと思いますね」。
だそうですから。

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